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韓国映画『その怪物』感想

3.0
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その怪物(字幕版)

その怪物 あらすじ

ポクスン(キム・ゴウン)は、田舎で懸命に働き妹ウンジョン(キム・ボラ)と暮らしていた。

そんなある日、姉を殺された少女ナリ(アン・ソヒョン)が逃げ込んでくる。

ナリは殺人鬼テス(イ・ミンギ)に追われていた。

ナリをかくまったことにより、ウンジョンまで殺されてしまう。

ボクスンはナリを助けるため、テスを追う…。

その怪物 感想

いまいちしっくりこない。

ドロドロの殺戮ノワールと覚悟して見たところ、いきなりテレタビーズの太陽みたいな”ばあば”が出てきてびっくり。コメディ?

その割には展開される殺人事件が血みどろで容赦なさすぎる。

お気に入りのペソンウが出てきた!と思ったら一瞬で退場してしまい、それもびっくり。

殺伐とコミカルのバランスがいまいち上手くいっていない気がする。
ボン・ジュノ監督作品のようなことをしたかったのかもしれないが、難しいんだろなと思った。

ロードムービー的な要素もあって、風景の見せ方やインテリア、血の表現なども綺麗で映像は良いと思う。

キャラクターとしては、キム・ゴウンちゃんの性格が激しすぎる。。知的障害があるということなのだろうが、あえてそうする狙いはあっただろうか。

また殺人鬼テスの境遇も明かされる内容程度でそこまで?と思うこともあり、納得しづらい部分もある。

主人公がボクスンなのか、テスの兄なのか、視点がぶれており、何だか軸がない。

ノワール好きから言わせてもらうと、残虐要素は盛り込めばいいというものでもない。

最後はゾンビかという、、
頭にあんなにダメージ受けても死なないのに、腹を刺されたらあんなに苦しむとかモヤモヤして没入感を妨げる。

自分は未見だが名作と名高い『悪魔を見た』の男女対決バージョンのような設定とのことだが、評価は芳しくなかったようだ。

ボクスンにも感情移入がしづらく、「キム・ゴウンが好きだから」以外の理由では支持しづらい。露店は不法占拠であり、それが正当化されるというのは、韓国では普通のことなのだろうか。

あれだけのことをしておいて、パクチョルミンのギャグ顔で終わらせる話ではないのではないだろうか。。。

この映画のMVPは個人的にはナリを演じたアン・ソヒョン。
ドリームハイで初めてみて以来応援しているが、順調に育ってくれていて嬉しい。

韓国ノワール好きなら抑えで見ておいていいかも。

その怪物 映画情報

公開年:2014年
上映時間:113分
原題:몬스터(モンスター)
監督:ファン・イノ

その怪物 キャスト

キム・ゴウン:パク・ボクスン
キム・ボラ:パク・ウンジョン、ポクスンの妹
イ・ミンギ:テス、殺人鬼
キム・ルェハ:イクサン、テスの兄
アン・ソヒョン:キェ・ナリ
ハン・ダウン:キェ・ヨニ、ナリの姉、ミョンファン社長の工場従業員
キム・ブソン:キョンジャ、テスとイクサンの母
ナム・ギョンウプ:チョン・ミョンファン社長、テスとイクサンの叔父
パク・ピョンウン:クァンス、闇金業者
ペ・ソンウ:ソンムン、脱北者、用心棒
キム・ギョンエ:ポクスンの祖母
チョ・ボンネ:巡査
ユ・ジェミョン:警察
キム・グァンヒョン:バーの男
シン・ソンフン:タクシー運転手
パク・チョルミン:地上げ社長
キム・ガンヒョン:派出所 警察