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韓国映画『タイフーン/TYPHOON』感想 – チャン・ドンゴン&イ・ジョンジェ、壮大なプロットに期待するも空回りであまりおすすめできないかも

3.0
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タイフーン あらすじ

脱北者出身の海賊、シン(チャン・ドンゴン)は、韓国に対する深い恨みを持ち、核衛星誘導装置を強奪しテロを計画していた。

それを阻止するため、韓国のエリート将校であるカン・セジョン(イ・ジョンジェ)はシンの行方を追う中、シンの生き別れた姉であるミョンジュ(イ・ミヨン)と遭遇する。

セジョンはシンの境遇に感じるものがありながらも、国を守るため、使命を遂行しようとする。

タイフーン 感想

設定が壮大すぎて気持ちがついていけなかった。

70年代の映画のようなオールドスタイルの質感はよし。過去の話かと思いきや、2003年が舞台になっているようなのでそんなに昔じゃなかった。(劇中、1983年が20年前と言っていたので)

チャン・ドンゴンが海賊という設定は良いが、南北の断絶から、日米の軍事にまで話が広がっちゃって散漫になった。

多国籍な海賊メンバーたちがなぜ命を懸けるほどセジョンに従っているのかが描かれておらず、ドレッド君ががんばっていても他人事に思えた。

全体的に外国人(韓国人以外)の芝居がいまひとつのような気がした。外国語部分も、自分はロシア語が少しわかるが、なにか真に迫っていないように聞こえる。(韓国ドラマ中の韓国人による日本人設定の日本語のような感じ)

外国人役というとよくみかけるデイビット・リー・マッキニスもいまいち。

途中で砂の器みたいな回想シーンがあって中だるみするも、姉と弟の再会シーンは良かった。この映画でそこだけが良かったと言っても過言ではないかも。

イ・ジョンジェ演じるセジョンの部下たちが、何の見返りもなくとも命を賭せちゃうところも、背景の描写が全くないので今一つぐっとこない。ただの洗脳ブラックではと思って空恐ろしくなる。

シンの韓国に対する恨みもなんだか逆恨みと思えてしまうし、それ以上に無関係な人を襲って無慈悲に殺しているわけだから、同情しづらい。

南北の分断を超えて、なぜか通じ合う二人のブロマンスを若干期待したのだが、薄い。
もう少しテーマを絞ったほうがよかったと思う。

緊迫の最後の対決も、横目でスマホ見ちゃったし、まだあるの?っていうエンディングも正直しらけた。切ない話なはずなのに。

自分的には感情のもっていきづらい、集中力散漫な結果になってしまった。
お金かかってるっぽいのにもったいないな。船のシーンもカニ漁みたいにすごいのに・・・

イ・ジョンジェ、チャン・ドンゴンいづれかのファンなら抑えておく映画とは思うが、、

タイフーン 映画情報

公開年:2005年
上映時間:124分
原題:태풍(台風)
監督:カク・キョンテク

タイフーン キャスト

チャン・ドンゴン:シン、チェ・ミョンシン 、海賊、脱北者
イ・ジョンジェ:カン・セジョン、韓国海軍諜報部
イ・ミヨン:チェ・ミョンジュ、シンの姉
キム・ガプス:キム・チュンシク、国家情報院
デイビット・リー・マッキニス:ソムチャイ、シンの腹心