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韓国映画『さまよう刃』感想 – 娘を奪われた父親のやるせなさを描く、つらいのでおすすめとは言い難い

3.5
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さまよう刃(字幕版)

さまよう刃 あらすじ

サンヒョン(チョン・ジェヨン)は、不器用ながらも懸命に男手一つで娘を大事に育ててきた。

しかしある日、娘が暴行され殺されたという連絡を受ける。警察署で茫然自失になっていたとき、サンヒョンのスマホに犯人の情報が届く。

それを元に犯人の元へ行くと、そこには娘の暴行動画を見て笑う少年がいた…。

さまよう刃 感想

やるせない、の一言、見終わってからしばし考え込んでしまった。

この映画は、日本の東野圭吾の同名小説が原作。日本では寺尾聡主演で映画化されている。
自分はそのどちらも未見で何の予備知識もなく見た。

最初は、なぜ父親が警察にすぐに届けずに、犯人の家にのこのこ行くのかと少しイライラした。
母なる復讐も同様だった。

しかし、この映画の場合、すぐに共感に変わった。
最初の犯人少年との遭遇は、いいぞもっとやれ!という気持ちにすらなった。

刑事はお気に入りの俳優、イ・ソンミン。だが今回はなんとも頼りない。
いつもの韓国警察ダメ案件というよりは、せいいっぱいのことをしているが、苦渋のラインを保っている状態。

後輩刑事が、自分(見ている人間)の心を代弁してくれるようだった。

犯人少年達の親には腹が立つが、自分がそうだったらと考えると、それも無理もないことだと思う。

そして江陵の雪の森林でのシーンの絶望感、、寒さがひしひしと感じる。

どうすればいいんだろう?

韓国では配給会社のCJが国民投票を行ったという、この父親に共感できるか?と
すると約23万件の回答者のうち、90%が共感できると答え、61.4は娘を失った父親なら当然だと答えたそうだ。

どうする?少年法を改正して、刑を重くすれば、このような犯罪を防げるのか?本当に?

親の育て方が悪いのか?
厳しくしても反抗心から非行に走ることもあるし、甘やかしてもだめ、
悪い環境だから全てが非行に走るわけでもない

守る側の問題なのか?どうすれば悲劇を防げる?
犯人に復讐しても死んだ人は帰ってこない。。

最後、犯人と対峙するシーンは少しターミネーター2っぽかった。

辛くなるのでぜひ見てーと言える作品ではないが、良作。

「子供を亡くした親に、 残りの人生など無い。」

## さまよう刃 映画情報

公開年:2013年
上映時間:122分
原題:방황하는 칼날(さまよう刃)
監督:イ・ジョンホ
原作:東野圭吾「さまよう刃(やいば)」

さまよう刃 キャスト

チョン・ジェヨン:イ・サンヒョン、紡績工場 係長
イ・ソンミン:チャン・オックァン、刑事、ソウル 江東警察署
ソ・ジュニョン:パク・ヒョンス、刑事
イ・スビン:イ・スジン、サンヒョンの娘
イ・ジュスン:チョ・ドゥシク、高校生
キム・ホンパ:ク チーム長、刑事
キム・デミョン:ヤン・テソプ、学習塾違法風俗店
チョン・ソギョン:ミンギの父、クリーニング店
パク・ミョンシン:ミンギの母