あらすじ
幼い頃、母親に捨てられたチャン・ミリ(イ・ダヘ)は日本に養子に出され、養父の借金のため福岡の中洲でホステスとして働いていた。やっとの思いで借金を返して韓国に戻るが就職がみつからない。そんな中、一流ホテルの総支配人チャン・ミョンフン(キム・スンウ)は、重要な日本人顧客が博多弁を使うため、話せる人材をさがしていた。そして博多弁堪能なミリは、東大出卒だと嘘をついて就職する。国際的企業のモンドグループの御曹司ソン・ユヒョン(ユチョン)に一目惚れされるも、貧乏人だと思い込んだミリは当初相手にしないのだが…。
感想
突っ込みどころ満載の笑える荒唐無稽な設定。これがコメディではないなんて。
一流ホテルの重要な顧客である日本人、ナカムラさんは博多弁を話す。だからといって、ホテルに博多弁の人材は必要ないだろう。
水商売で本名で働く人間はいない。
東大にデザイン科は、ない。駒場キャンパスか上野キャンパスかなどと結構知っている割には詰めが甘い。
日本ロケまでしながらも、日本のことはよくわかっていないというのがよく分かるドラマだ。もちろんその逆もあるということ。
決して日本を悪く描いてはいない、むしろ東京大学出身であるのがステイタスをもつわけなのだから、羨望すらしている。
近くて遠い国とはまさにこのことだ、知っているようで我々はお互いの国を知らない、知らないからこそ、誤解も生じる。
チャン・ミリは自分の浅い韓国ドラマ視聴経験の中でも最悪の女キャラだ。とにかく女から嫌われる女を追求した女像を描いているなら大正解。
支配人ミョンフンも、御曹司ユヒョンも、もうミリが美人だから結局は何やっても許してしまう。
ミリは美人だからこその悩みもあるのだが、全く同情できない。
ミリを演じた女優イ・ダヘの今後すら心配になるほどのひどい役だ。役柄とはいえ相当ネットなどで叩かれただろうことを推察する。
まさに韓国のエリカ様。
演技がおかしいのか、狙った演出なのか、ウソを指摘されたときのミリの反応というのがまた異様でストレスがたまる。
思い切り自分が悪いのに、さも、本気で、自分が理不尽に誤解された被害者のような表情を毎回するのだ。
もしかして本人は本気でそう思っていて、心の病が原因なのかとも思うほど。
悪女なら、悪女としてしたたかに振る舞えば、好感?ももてたのだが。
東海テレビのドロドロ昼ドラが好きな人なら、ミリに悪態をつきながら見るのは楽しいのかもしれない。
もしくは日本のドラマのように、45分11話くらいならスピード感もあったかもしれないが、とにかく無駄なシーンが多い。
デートシーン、空想回想シーンをこれでもかと挟んでくる、よっぽど尺が余ったのかと思わずにいられない。
うつむいての長セリフも多いのだが、カンペを見ているんじゃないかと邪推してしまう。
集中して見るにはおすすめしない、パソコンなんかで作業しながら2画面で適当に流せば時間が無駄にならないだろう。