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京城スキャンダル (2007年 全16話)

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あらすじ
1930年代、日本統治下の京城(現在のソウル)、京城一のプレイボーイ、ソヌ・ワン(カン・ジファン)は「祖国独立などくそくらえ」と西欧文化を謳歌し親日家で富豪の親(ユン・ジュサン)の金で毎日遊び歩いていた。ある日朝鮮王朝最後の女(チョマジャ)とあだ名されるほど保守的な女、独立運動を強く支持するナ・ヨギョン(ハン・ジミン)と出会うのであった。

感想
日韓関係悪化の時期になぜ。。といわれそうだけど。あえてこのドラマをチョイスしてみた。

1930年代、日本占領時代の京城(ソウル)が舞台ということで、重苦しい話かと思いきや、華やかなキャバレーのダンスホールでドラマは幕をあける。

序盤は禁酒法時代のマフィア映画のようなシャレた雰囲気が楽しい、ストーリーに硬軟のバランスがとれている感じだった。

祖国の独立より自分が大事な自己中のプレイボーイのソヌワンと、マジメでお固い愛国女チョマジャが最悪の出会い。

若干チョマジャ演じるハン・ジミンに魅力を感じなかったのだけれど、このドラマではそういうキャラなのだから仕方がない。
売れっ子キーセン、チャ・ソンジュを演じるハン・ゴウンが対照的に魅力的な女性を演じて補完している。

反日・愛国心に満ちあふらた人間が韓国でどう捉えられているのか?
チョマジャが韓国の国旗をバックに、太極旗のハチマキと旗でキメてる画を、ソヌ・ワンの同僚たち(一般民)が「うへぇ」といった引いた顔で回想しているシーンがなんだか象徴的な気がする。
つまり何時の時代もそういう人はイタイ人?

若者にとっては独立運動なんかより、恋と今を楽しむことのほうが大事なのが普通なんだなと。

「なぜ朝鮮人はこんな奴らばっかりなのか」という日本人の役人に対し、
イ・スヒョン(リュジン)が「それは民族の問題ではなく、個人の問題でしょう」と言う象徴的なセリフもあった。

過去への回想シーンもわかりやすい。それぞれの悲しい過去をくどくなく表現して、自然に登場人物たちに感情移入できていた。

日本人役はすべて韓国人が演じていたため、日本語がとにかくおかしい。
やっぱりみんなスンリ(BIGBANG V.I.)みたいな話し方になるんだね。。(笑)

ソヌワンの兄が殺される回想シーン、日本の警察が彼らを見つけた時のセリフ、片言の日本語で「お前たちの計画は、ダメになっちゃった~」には腰がくだけて爆笑した。緊張感あるシーンなのに。
このへんは突っ込んで楽しむところだろう。

悪逆非道の日本人もそんなに悪く描かれてはいなく、(アマゾンのレビューで日本時代劇の悪代官程度と書いている人がいて、果たしてその通りと思った)日本人としてそんなに気分は悪くならない。こういうこともあっただろうな、しょうがないかな、程度。

さらに昔の話なのに、話し言葉は現代語みたいだし、思い切りカラープリンタで出力したような写真等、突っ込みどころは多々あるけれど、それも狙ってやってるのかもしれない。

総督府保安科長(アン・ソクファン)の奥さん(日本人、上田祥子)を演じるキム・ヘオクさんが強烈なキャラながらも美しくてぞっとする。
このドラマの前に見たロイヤルファミリーでは認知症のお母さん役だったのに。またも名女優に魅了される。

チェ・ソンジュ(ハン・ゴウン)のファッションは美しく目の保養になる。
チェ・ソンジュの喋り方は上品で落ち着いているものの、でも物事をはっきり言える、女性として憧れる。そんな話し方や態度は真似してみたい。

日本人妻サチコ役のキム・ヘオクは美しかった。若い女性が着る振袖の柄と着付けが納得行かなかったが。
また、上流階級の日本人女性は彼女のように奇声をあげて騒いだりしない。
とはいえ、日本人夫婦を極悪の悪人でなく、コミカルに描くことによって、日本批判を少々キャンディーコートしている配慮が見て取れる。

制作側はかなりこの作品にメッセージを込めているんだろう。
面白がって見るようなものじゃない重々しいテーマを、できるだけ軽くして最大限に楽しませて見てもらおうという努力が見て取れる。

ただ、後半暗~い展開になり、主要人物は死ぬし、革命はそっちのけで主人公カップルだけが良ければいいのかという今ひとつ納得行かない展開だった。
序盤が非常に面白かった分残念感も多い。

ソンジュンが歌うシーンがあったが、ちょっといただけなかった。

歴史の一端と韓国の一意見を見ることは貴重だと思うので星は3つにしておいた。

京城スキャンダル DVD-BOX1