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韓国映画『JSA』感想 – (2000年 110分)

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JSA(字幕版)

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JSA あらすじ

韓国と北朝鮮の共同警備区域、板門店ことJSA。そこで銃撃事件発生。
中立国であるスイスの韓国系軍人ソフィ(イ・ヨンエ)に事件の捜査が依頼された。

北朝鮮兵士チョン・ウジン(シン・ハギュン)が死に、オ・ギョンピル中士(ソン・ガンホ)が負傷して発見され、韓国兵イ・スヒョク兵長(イ・ビョンホン)が容疑者として連行される。

JSA 感想

「実際には考えられず、不適切な描写である」と抗議が寄せられた一方、北側の兵士を人格を持った人間として描いたことから、若年層の北朝鮮への親近感を高める1つの原因になったという。

イ・ビョンホンは好きだ。この映画は単にイ・ビョンホンがかっこいいだけのPVアクション映画かと思い込んでいたが、全く違っていた。
期待は大幅に(いい方向に)裏切られた。個人的には断然シュリより上だ。

この作品はイ・ビョンホンの兵役除隊後の復帰作第一弾らしい。
若い兵士であるところの役柄を素晴らしいリアリティで演じている。アイドル俳優が排便・排尿シーンを演ずるというのも(笑)

そして、北朝鮮の兵士を演じたソン・ガンホもさらにいい。惚れた。
女ながらに「ヒョン!」と呼びたくなってしまう。

結末はとにかく悲しい映画、そして考えさせられる。

北朝鮮をただ悪として描くのではなく、同じ人間として、良き友、良き隣人として思える過程を、破綻なく自然に描き、おおいに共感を揺さぶられた。
心から、南北の対立が平和的に解決して欲しいと思った。

対立している国の人間同士が、個人的に仲良くなることは、間違いなのだろうか?

そうは思わない、それこそが戦争という悲劇を防いでくれると信じたい。
100%の憎しみは、お互いを知らず、型にはまった表面的イメージでしかとらえないところから生まれるのではないだろうか。

もちろん、演じていたのは韓国の俳優で、韓国人の空想による架空の北朝鮮人だとしても、1人でもソ・ガンホ演じるオ・ギョンピルのように「良い人」がいるかもしれないと、想像することだけでも、戦争という悲劇を回避したいという心理は生まれるはずだから。

イ・ヨンエ演じるソフィの美しさが、むさ苦しい男だけの絵を少し明るくしてくれるが、彼女を絡めた恋愛要素等は一切無く、気まずくなる場面もないので家族で見ても大丈夫だろうと思う。

映画として完璧な作品。結末は非常に悲しいけれど、最後の一枚の写真で少し救われる。

何年たっても心に残り何度も見直したくなるであろう、自分にとっては最高傑作中の一つに加わった。

JSA 映画情報

公開年:2000年
上映時間:
原題:공동경비구역 JSA(共同警備区域 JSA)
監督:パク・チャヌク

JSA キャスト

イ・ビョンホン:イ・スヒョク、韓国警戒所
ソン・ガンホ:オ・ギョンピル中士、北朝鮮警戒所
イ・ヨンエ:ソフィー・E・チャン、スイス情報団
キム・テウ:ナム・ソンシク、 韓国警戒所兵 一等兵
シン・ハギュン:チョン・ウジン、北朝鮮警戒所兵
キム・ミョンス:チェ上尉
イ・ハヌィ:カン小領
コ・インベ:リ・ソネ
イ・デヨン:ファン中佐
キ・ジュボン:ピョ将軍
ウォン・グニ:解剖検査医

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