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韓国ドラマ『ファン・ジニ』感想 – おすすめ

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韓国ドラマ ファン・ジニ あらすじ

16世紀朝鮮王朝時代に実在した人物ファン・ジニ(ハ・ジウォン)が、朝鮮王朝最高の妓生(キーセン)になるまでの波乱に満ちた生涯を描く

韓国ドラマ ファン・ジニ 感想

朝鮮王朝には厳格な身分制度があり「両班(貴族階級)の子は両班、妓生(奴隷階級)の子は妓生」と法律で定められ、破ったものには厳しい処罰があったそうだ。
妓生は身分は低かったが、高い学識を得て、高度な芸ができれば、両班に気に入られ、莫大な報酬(花代)を得ることができ、何不自由のない華やかな生活ができた。

まず、そういった身分制度、そして妓生の華やかなファッションと当時の芸能を知るために価値ある一作である。

自分が妓生というものを知ったのは、『トキメキ☆成均館スキャンダル』でだが、基本的な予備知識がなかったため、何がなんだかわからず、深みを味わえなかった。
このドラマはそのあたりも詳しく描かれている。

幼い頃、松都(ソンド)教坊の行首ペクム(キム・ヨンエ)に、ずば抜けた才能を見出されたファン・ジニが、天下一の妓生になるまで一途にまっすぐに突き進むサクセス・ストーリーかと思ったら。。。

違った、逆だった。

ジニが、普通にやってればその才能で天下一になれるのに、脇道にばっかりそれる話だった。

なのでとてもイライラした。

とにかくジニが自分勝手で、人の言うことをきかない。本能のおもむくままに目標がコロコロ変わるのだ。

ジニの初恋の相手、ウノ(チャン・グンソク)との純愛にも自分は共感はできなかった。

ウノも自分勝手で、身を引くなら引く、引かないならひかないではっきりしない。あんな虚弱体質じゃあ、もしジニと結ばれても長くはなかったのでは?

なので、レビューで皆様が「泣けた」という場面では全く泣けずややうんざり。。

最も、自分はジニよりも、師匠ペクム(故キム・ヨンエ氏)の年に近いので、どうしても師匠の目線で見てしまい、師匠や周りの大人の言っていることがすべて正論に思えて仕方なく。
「ジニよ。言うことを聞け~!なんだその態度は!」と思うことしきり。

反面、ジニのライバル、真面目だが才能には欠ける、映画「アマデウス」でいうところのサリエリのような位置づけであるプヨン(ワン・ビンナ)は可愛らしくて好きだった。
まあ脚本家もうまいもので、ちゃんと視聴者が肩入れできる脇役を用意して、見ている側のストレスをうまく解消してくれた。

他の韓国ドラマでもそうだが、主役が嫌いでライバルが好き、というパターンもなかなか楽しいものだ。

また、師匠ペクムのライバルであり、プヨンの師匠メヒャン(キム・ボヨン)も良かった。
「敵かな?味方かな?」といった絶妙な位置づけと、その美しさで魅了された。

親友でありライバルであるペクムとメヒャン、随分歳の差があるようにも見えるが、女優さん本人たちの年の差はたったの6歳だったので驚いた。
(ペクムのキム・ヨンエ 1951年生まれ、メヒャンのキム・ボヨン 1957年生まれ)

キム・ボヨンは「恋愛結婚」で主人公の母親役を演じていたが、そのときは普通のオバサンだった。妓生姿が特段に似合って美しい女優さんだ。

また、キム・ヨンエはなんといっても自分の中で韓国三大鬼婆の1人。ぜひ「ロイヤルファミリー」で、大迫力の鬼畜っぷりを堪能してほしい。
自分はそっちを先に見ていたので、このドラマでも超絶悪役かと思ったが、こちらは情の深い人格者だった。

いろいろと文句はあったが、それを含めて堪能できた。

ジニの少女時代を、現在絶好調活躍中のシム・ウンギョンが演じているのも興味深い。

他の登場人物もひとりひとり味わいがあって良かったし、韓国歴史文化を知る上で貴重な逸品。

誰かとひとしきり語りたくなるドラマ、見て損はない作品だと思う。

韓国ドラマ ファン・ジニ ドラマ情報

公開年:2006年
話数:24話
原題:황진이 (ファン・ジニ 黄真伊)

韓国ドラマ ファン・ジニ キャスト

ハ・ジウォン:ファン・ジニ(ミョンウォル)、松都の妓生
キム・ヨンエ:ペンム、チニの師、松都教坊の行首
チャン・グンソク:キム・ウノ、チニの初恋の人
キム・ジェウォン:キム・ジョンハン、礼曹判書
チョン・ミソン:ヒョングム、チニの母、盲目
キム・ボヨン:メヒャン、ペンムのライバル、女楽の行首
ワン・ビンナ:プヨン、メヒャンの弟子、妓生
ヒョン・ソク:ソン長官、松都の役所の長官
リュ・テジュン:ピョク・ケス、王族
チョ・ソンハ:オムス、松都の楽士
イ・ヒド:キム判書、ウノの父、官庁の長官
イ・イネ:ケトン(タンシム)、チニの友人、松都教坊の下働き
パク・チャンファン:国王
イ・ジョング:ウノの先生
シム・ウンギョン:チニの少女時代

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