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韓国ドラマ『キルミー・ヒールミー』 2015年 全20話 感想

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キルミー・ヒールミーあらすじ

財閥の御曹司チャ・ドヒョン(チソン)は、アメリカで留学生活を送っていた。誰にでも好かれる真面目な性格だが、実は多重人格。別人格の一人であるシン・セギの暴力的な性格には手をやいていた。
ある日、いつの間にか韓国へ向かう飛行機の中にいる自分に気づく。飛行機の中でオ・リオン(パク・ソジュン)に出会う、リオンは正体を隠した売れっ子小説家だった。
そして、空港にリオンを出迎えにきていた姉のリジン(ファン・ジョンウム)の強烈な性格に圧倒される。
リジンとドヒョンはその後、クラブで再会することになるが、その時にセギの人格が現れ、なぜかリジンを執拗に追うのだが、、

キルミー・ヒールミー感想

久しぶりに「これは面白い」と思えたドラマ。全く先が読めない。
7重人格という非常に多い人格をどのようにまとめていくのかが非常に興味あった。

とにかくチソンの演技が素晴らしい、それぞれの人格になりきっているとき、本当に全く別人に見えてしまう。
このドラマのオファーは、他の何人かの俳優にもされたそうだが、断られたらしい。
難しい役どころを良く引き受けたと思う。

リジンを演じたファン・ジョンウムは、ジャイアントでは清純な妹だったが、今回は強烈なキャラクター。
少しうるさすぎるのが鼻につく部分も否めないが、美女も三枚目も演じこなすことができ、いつの間にか共感してしまう。

ドラマの流れは、かなり重いシリアスな主題を、コメディ部分もまじえて飽きさせることなく、続きを見ずにいられない構成。
ありきたりの韓国ドラマの展開ではなく、予測不能なストーリーが繰り広げられる。

欲を言えばもう少し、多重人格のキャラの出番が多くても良かったのではないか。
多重人格のそれぞれの必要性が少し弱い気もする。

そしてラストもハッピーエンドではあるが、それまでのストーリーの重厚さからいくと少し薄味だったような気がする。

全般的にかなり上質なだけに、期待がふくらみ少し惜しさの残る作品だったが、チソンの演技力を堪能するだけでも価値ある逸品だと思う。★4