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韓国映画『女は冷たい嘘をつく』感想 – 母親なら痛いほどわかる、コン・ヒョジン主演おすすめサスペンス

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女は冷たい嘘をつく(字幕版)

女は冷たい嘘をつく あらすじ

ジソン(オム・ジウォン)は、離婚調停中のシングルマザー。1歳の娘ダウンの親権をめぐって夫と争っている。

働きながら子育てするために、雇っているベビーシッターのハンメ(コン・ヒョジン)は、韓国語が不自由な中国人出稼ぎ労働者だが、仕事ができて子どもも良くなついており、ジソンは絶大な信頼を寄せていた。

そんなある日、ハンメがダウンとともに忽然と姿を消した…。

女は冷たい嘘をつく 感想

子を持つ母なら胃が痛くなるほどのつらさ。

まず邦題が良くない。前半3分の一のネタバレをしてしまっている。原題がそうならまだ納得するのだが、原題は『ミッシング:消えた女』である。

純朴そうな出稼ぎベビーシッターを、素は誰よりも都会的なコン・ヒョジンが演じる。

コン・ヒョジンばかりがクローズアップされ気味だが、あくまでも主人公はジソン、オム・ジウォンである。

オム・ジウォンは、先日京城学校で見たばかりだが、冷徹なマッドサイエンティストが似合う美女。
ソウォンで庶民的な母親も演じられる実力女優だ。

本作では、芸能レポート記者、一見派手な仕事につき、元夫は医者、おそらくは若かりし頃は華やかな生活を送っていたのだろうが、育児ですっかりくたびれている。

外国人労働者とはいえベビーシッターは高い。給料の半分を費やしている。それでも親権は渡したくない。

自分も働きながら子育てをしたので、非常に共感できる。

コン・ヒョジン演じるベビーシッター、ハンメは言葉は不自由なものの、性格はおだやかで、きちんと掃除などもでき、青汁スムージーを作るなどの気遣いもこまやか。

娘のダウンの鼻水を口で吸うほどかわいがってくれていて、絶大な信頼を置いていた。

それなのにある日、ハンメはダウンと共に消えてしまう。

半狂乱になるジソン。離婚調停中で、子どもを隠すと相手に親権が渡ってしまう(どいういう法律?)ので、それをすぐに警察に届けるわけにもいかない。

パニックになりながらも自力でなんとか探す道をさぐる。この辺も母親の気持ちとしてすごくわかる。

入れ墨巨漢のコワモテのお兄さん(おじさん)にぶつかって、すごまれても迫力で撃退。まるで野生動物の親のよう。わかる。

また警察がダメなパターンか?と思いきや、本作品は色々と韓国の暗部が絡んでいる。

刑事はキム・ヒウォン。見るたびにかっこよくなっていく(笑)本作品ではなかなかいい立ち位置にいた。

もう一人、キーマンとなるのがミセンでチョン課長をやったパク・ヘジュン。
クズの闇人身売買ブローカーなのだが、非常にかっこいい。この人の作品も追って見たくなる。

外国人嫁が見下されている社会事情とか非常に胸糞悪くなる。
田舎のクズ姑を完璧に演じきったキム・ジングは、本作が遺作となったようだ。ご冥福をお祈りしたい。

韓国の社会問題を、母というシンプルな視点からスリリングなエンターテイメントに昇華している。

赤ちゃんたちの演技?というか泣き方とかが真に迫っていて、どうやって撮ったか心配になるくらい。

惜しむらくは最後の結末だけ、、、悲しすぎる。

時間も短く見やすい。

女は冷たい嘘をつく 映画情報

公開年:2016年
上映時間:100分
原題:미씽:사라진 여자(ミッシング:消えた女)
監督:イ・オニ

女は冷たい嘘をつく キャスト

オム・ジウォン:イ・ジソン
コン・ヒョジン:ハンメ、中国人ベビーシッター
パク・ヘジュン:パク・ヒョニク、闇ブローカー
キム・ヒウォン:パク刑事
コ・ジュン:チャン・ジニョク、チソンの夫、小児科医師
チャン・ウォニョン:ハン・ソッコ
キム・ジング:ハン・ソッコの母
キル・ヘヨン:ジソンの姑、チニョクの母
キム・ソニョン:天上女人マダム
イ・ボンギュ:マンション警備員
ハム・ソンミン:高校生
チョ・ダルファン:ミン弁護士