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韓国映画『オアシス』感想 – 将軍と王女様の可愛いラブストーリー、18禁だけど大好きなおすすめ映画

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オアシス デジタルリマスター版(字幕版)

オアシス あらすじ

前科3犯のジョンドゥ(ソル・ギョング)、ひき逃げで服役していたところを出所したが、誰も迎えに来てくれておらず、さらに家族は引っ越した後だった。

あてもなく、食い逃げをしたところを捕まり、家族との再会を果たしたが、問題児のジョンドクのことは誰も歓迎しない。

そんなある日、ジョンドゥは何を思ったかひき逃げ遺族の家を訪問し、そこで脳性麻痺のハン・コンジュ(ムン・ソリ)と出会った…。

オアシス 感想

マニア向けのおすすめ韓国映画評などを見ると、必ず上がってくるこの作品。見なければと思って見たが、評判通り当たりだった。

オープニングからいい。街の音がよく聞こえる。そうだ、BGMがないのだ。
こんな映画は以前見たことがあるぞ、あ、そうだ、バーニングだ。

全く予備知識なしで見たのだがなんと、監督は同じ人、イ・チャンドンだった。自分はまだまだ映画知識が足りないがが、それゆえにこういう気づきが出来たのが嬉しい。

ソル・ギョングは、殺人者の記憶法でも、ソウォンでも全く違う雰囲気を見せてくれるカメレオン俳優だ。

この映画でも全く違う顔を見せてくれた。社会のルールに従うということが理解できない子供のような精神の男。決して悪気はないのだが、周りに迷惑をかけまくる厄介者だ。

映画で見ているから可愛いのであって、こんな人が家族だったらたまったものじゃないのは十分理解できてしまうから、この映画を見ると終始罪悪感にさいなまれる。

アン・ネサン演じる兄も、駄目な弟を見話しているわけじゃない、それどころか自分の後ろ暗いところを押し付け”頼って”さえもいる。

映画監督として知っているリュ・スンワンが、ジョンドゥの弟として出演。キャストをみないと気付かなかった。

この映画に出てくる健常者はみんな卑怯なのだ。

そしてムン・ソリもすごい。自分はムン・ソリを初めて知ったのは、ファン・ジョンミンと夫婦を演じた浮気な家族(筆者はDVDで視聴)だが、とりあえず”脱げる女優”なんだなという認識でいた。

この映画では、脳性麻痺のハン・コンジュ(ハン・ゴンジュという映画もあるが)を熱演している。

脳性麻痺といえば、チュノのハ・シウンの演技も印象にに残っていたが、ムン・ソリもさすが。

映画中、コンジュの脳内なのか、ジョンドゥの妄想なのか、健康な姿に戻るシーンがあるのだが、そのギャップも心を打つ。

ポスターに使われているシーン、インド人?や小象(可愛い)は笑えてしまう。これこそが二人のオアシスなのだ。
インド映画ならたくさん人が出てきて踊るシーンだろう、小規模なところがまたこの映画らしい。

最初の暴行シーンがなければ、、と思う方もいるようだが、自分はあれが自然な流れだと思う。
ジョンドゥは悪いことをしている意識はないということを一貫して貫いているのだ、それをどう思うかは、一人の大人の女性としてのコンジュの判断。

ハトや蝶、木の陰、本当は走っていない車、などなど、監督がちりばめたメタファーをいろいろ分析して見てもたのしい。

救いようがない話なのだが、ラストは温かみがある。

自分はどうなのかと振り返りたくなる作品。見て良かった。

オアシス 情報

公開年:2002年
上映時間:132分
原題:오아시스
監督:イ・チャンドン

オアシス キャスト

ソル・ギョング:ホン・ジョンドゥ、前科3犯
ムン・ソリ:ハン・コンジュ、脳性マヒ重度障害者
リュ・スンワン:ホン・ジョンセ、ジョンドゥの弟
アン・ネサン:ホン・ジョンイル、ジョンドゥの兄
チュ・グィジョン:ジョンイルの妻
キム・ジング:カプスン
ソン・ビョンホ:ハン・サンシク、コンジュの兄
ユン・ガヒョン:サンシクの妻