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韓国映画『ハハハ』感想

4.0
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ハハハ

ハハハ あらすじ

カナダへ移住することを決意した映画監督のムンギョン(キム・サンギョン)は、先輩の映画評論家・チュンシク(ユ・ジュンサン)と一杯飲むことに。

まずは乾杯、そして酒の肴に、ひと夏の出会いについて語り始める。偶然にも、2人は南の港町・トンヨンに行ってきたばかりだった。

ハハハ 感想

期待を裏切らないホームビデオみたいな映像に豪華俳優陣

現在が白黒静止画で、回想がカラーという今回も面白い構成。

キム・サンギョンの刑事以外の役はじめてみたかも
ユン・ヨジョンは何やっても自然体で素晴らしい

ホンサンス監督作品の安定の日常的風景の中に

李舜臣将軍は本当に国を救ったんですか
歴史にはウソにまみれているし
神格化されているだけかも

とサラリとエキストラのセリフに入れてくる。

今の自分達は利己的で、国のために自分を犠牲にする人はいない
国のために自己を犠牲にするのはいいのだ

と必死に主張するガイドのムン・ソリ
果たして国のために自己を犠牲にするのがいいことなのか、はたと考える。

審議を疑ったり批判するのはもちろん自由ですが
英雄の存在を否定するのは自己嫌悪の現れ、

ホンサンス監督の言いたいところは、これと反対なのではないだろうか。

自分は韓国人は韓国の歴史を信じていると思っていたけれど
それを疑う人も少なからずいるという主張かもしれない。

そして突然の李舜臣将軍登場にわらた、大好きなキムヨンホ。
奇皇后のタルタル将軍もそうだが、将軍姿がとても似合っている。

この映画は時間が長いのもあるが、登場人物が多くて人間関係も複雑。
誰と誰がどういう関係だっけ、、がわからなくなってくる。
普通の映画だとそこでわかりづらい!となるのだが、ホンサンス映画の場合はその複雑さがエンタメ。
何度か見返して味わうとさらにおもしろくなりそう。

作品全体に言えるのは、李舜臣将軍が言っていた
”いいところだけを見る”
がキーワードかもしれない。

この映画には珍しくBGMもある。

喧嘩するシーンも多いが、大人なのでラストに向かって収束していく。最後は笑顔で。
何ごとも、いいところだけを見ていけばうまくいくのかな。

ロケ地統営(トンヨン)の風景も素敵だし、ある種のロードムービー的感覚で、深く考えずに見てもいいのかもしれない。

ハハハ 映画情報

公開年:2010年
上映時間:115分
原題:하하하(夏夏夏 ハハハ)
監督:ホン・サンス

ハハハ キャスト

キム・サンギョン:チョ・ムンギョン、映画監督 元大学教授
ユ・ジュンサン:パン・チュンシク、映画評論家
ムン・ソリ:ワン・ソンオク、ガイド
イェ・ジウォン:アン・ヨンジュ、客室乗務員、 チュンシクの恋人
キム・ガンウ:カン・ジョンホ、詩人、ソンオクの恋人
ユン・ヨジョン:ムンギョンの母、ホドン食堂
キム・ギュリ:ノ・ジョンファ、造船所 秘書
キ・ジュボン:チャン館長、統営郷土歴史館
キム・ヨンホ:イ・スンシン(李舜臣)将軍