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韓国映画『3人のアンヌ』感想

4.0
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3人のアンヌ(字幕版)

3人のアンヌ あらすじ

映画学生のウォンジュ(チョン・ユミ)は、シナリオを書いている。

アンヌというフランス人女性(イザベル・ユペール)が演じる成功した映画監督、浮気中の人妻、離婚したばかりの女性の3つの物語。

アンウは、海辺の街・モハンにバカンスに訪れ、ライフガードの男性(ユ・ジュンサン)と出会うことになる。

3人のアンヌ 感想

安定した作風ながらも、毎回違った趣向をこらすホン・サンス作品。
映画それぞれの差異も楽しむために制作時系列順に見るのが正しいんだと思う。

ホンサンスの映画は全部映画業界人の話。
今回は、チョン・ユミ演じるウォンジュが書く3つのシナリオ

主演は、イザベル・ユペール。ホン・サンスの謎のコネクション。
2011年のシネマテーク・フランセーズで開かれたホン・サンスの回顧展で知り合ったそうだ。
ホン・サンスの作風を理解していて快諾だったそうだ。

この映画自体、ホンサンスの映画にしては登場人物が多い気がする。

訳すの面倒だから適当にあいづちを打ってしまうあるあるも面白いし、
イザベル・ユペールもネイティブではないので英語が簡単なので意思疎通がしやすいのも良い。

原題は『他の国で』、ホン・サンス監督の作品はなぜいつも変にロマンチックにした邦題がつくのか
外国に来た西洋人の韓国の田舎に対する不安や興味を自然に描いているのに。

字幕なしで見るほうが、たどたどしい英会話を実感できていいかもしれない。

「人はやるべきことをやる、出来るように頑張るべき」
なのか
「人はできることをやる、でないと責任がとれない」
なのか

ちょいちょい人生訓も登場。
意味もない不毛な会話のようでいて、意味を考えたくなる。

もちろん展開は全く予想できない。

少しずつ同じシチュエーションを入れる
まるで何度も同じ日を繰り返すループ映画のように

umbrella
beautiful
nice place
lighthouse

という、キーワード。

3話ともすべて共通点があるが、微妙にずらして、あれ、どのアンヌの話に出てきたっけ?と混乱する。

適当に撮っているようで計算しつくされてるような、いや適当なのか?
見る側が常に試されている気がする。

昨日見た追憶に抱かれてと比べてしまうけれど、面白さでいうとだんぜんこの『3人のアンヌ』
追憶~はロケ地と会話の内容で芸術性を無理に高めているが、
ホンサンス作品はこれ自体が現代アートとして芸術性が高い。

イザベル・ユペール目的ではじめてホン・サンス見た人は面食らうと思う。
エンターテイメント性のわかりやすい娯楽作品ではないが、ハマると全部見たくなる監督だ。

ユ・ジュンサンはリターン・トゥ・ベースのために体づくりをしたそうだが、そこでの露出はちょっとだけ。
この3人のアンヌではたくさん脱いでいるのでこっちのほうにより役に立ったと言われている。

また、劇中に出ていたランプはユ・ジュンサンの私物。
3秒で開くテントはイザベルがすごく興味を示したところ、ユ・ジュンサンが実際に彼女にプレゼントしたそうだ。

3人のアンヌ 映画情報

公開年:2012年
上映時間:89分
原題:다른 나라에서(他の国で)
監督:ホン・サンス

3人のアンヌ キャスト

イザベル・ユペール:アンヌ、映画監督/副社長の妻/離婚した女
ユ・ジュンサン:ライフガード
チョン・ユミ:ウォンジュ、映画科学生/ペンションの娘
ユン・ヨジョン:パク・スク、ウォンジュの母/全州大学 民俗学教授
ムン・ソングン:ムンス、映画監督
クォン・ヘヒョ:チョンス、映画監督
ムン・ソリ:クムヒ、チョンスの妻
キム・ヨンオク:僧侶