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韓国映画『海にかかる霧』感想 – 密航船の悲劇、心に重くのしかかる必見のおすすめ映画

5.0
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海にかかる霧 あらすじ

不況下にあえぐ漁村。船長チョルジュ(キム・ユンソク)が率いるチョンジン号は、今日も収穫がなかった。

資金繰りに追い詰められたチョルジュは、中国からの密航者を乗船させるという闇ルートの仕事を受けてしまう。

沖合で密航船と合流し、密航者たちをチョンジン号に乗り換えさせて陸へ運ぶだけ、一見簡単に見えた計画は悲劇に…。

海にかかる霧 感想

自分の身に置き換えて考えずにいられない、胸の奥が痛くなる作

不況にあえぐ漁村。なんとか船員をやしなっていかなければならない船長。
危ない副業に手をそめてしまう。
ただ密航者を運ぶだけで大金が得られる。

密航してくるのは、中国に住む朝鮮族。とはいっても映画でおなじみの無法者マフィアではなく、密航者もまた人間。
みんな家族を養うため、必死で危ない橋を渡る。

特に小学校の先生をやっていたというチョン・インギが印象的だった。
こんな社会的地位のある職業をやってる人まで、出稼ぎに身を落とさなければならない。。

下と見下している民族の人たちを粗末に扱って
仲間内で争って、共倒れしていく・・・

日本もこの船のようにならなければいいのだが
自分たちが密航船に乗らなければならない人間にはならない、とはいいきれないのだ。

船の上のメンバーも、もとは船を愛する普通の良い人たちなのだ。
ユンソク社長も船を守ろうとしただけなんだ。

底辺で働く人がいなければ、日常生活は困る。
密航も、お国のためなのだ、が印象的。

ユチョンはいろいろあったけど
やはり良い俳優だと思う。

ホンメを演じたハン・イェリ、六龍が飛ぶで好演だったが、この映画でもこの人の存在感は光る

『チョンジン号事件』という実話をも途に作られているというから衝撃。

重くのしかかる傑作★5

海にかかる霧 映画情報

公開年:2014年
上映時間:110分
原題:해무(海霧)
監督:シム・ソンボ

海にかかる霧 感想

キム・ユンソク:カン・チョルジュ、船長
パク・ユチョン:トンシク、船員
ハン・イェリ:ホンメ、朝鮮族密航者
ムン・ソングン:ワノ、機関長
キム・サンホ:ホヨン、甲板長
ユ・スンモク:キョング、船員
イ・ヒジュン:チャンウク、船員
ユン・ジェムン:キム係長、指導船
チョ・ドクチェ:ヨ・サング、密航ブローカー
チョン・インギ:オナム、朝鮮族密航者、元小学校教師
キ・ジュボン:船主
イェ・スジョン:トンシクの祖母