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韓国映画『バッカス・レディ』感想

4.0
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バッカス・レディ [レンタル落ち]

バッカス・レディ あらすじ

鍾路(チョンノ)の公園で客引きをする高齢売春婦たち、彼女らバッカスを客に渡すのが慣例となっているため、バッカスおばさんと呼ばれている。
ソヨンはその中でも『死ぬほどすごいテクの女』として人気があった。

そんなある日、性病治療のため訪れた病院で医師がフィリピン女性に刃物で刺される事件が起こる。
ソヨンは女性の子供をつい自分の家に連れて世話をするのだった。

バッカス・レディ 感想

バッカスおばさんに関しては、報道番組を見て知っていた。バッカスは韓国版のオロナミンCで、韓国映画・ドラマにも良く出てくるし、自分も事務所などを訪問するともらったことがある、挨拶がわりの気軽なドリンクだ。

主演は韓国初でアカデミー助演女優賞に輝いたユン・ヨジョン。この役柄に間違いない。
ユン・ヨジョンのベッドシーンと言えば、蜜の味が忘れられないのだが(笑)
この映画でどのような描写になるのだろうとちょっとハラハラしたが、そんなにどきつくなくて安心した(18禁ではあるが・・・)

高齢とはいえチャーミングさは断トツ。本当にこんなバッカスおばさんがいたらさぞ人気だろうなと思う。

フィリピン人と韓国人の子供、トランスジェンダーの大家や、義足のユン・ゲサンなど同居人も、ダイバーシティがぎゅっと凝縮されたテーマになっているが、ちゃんとまとまってる感がある。それぞれの幸せがある。

背広がかっこよかった男性の話が一番胸にささった。

日本のタイトル、バッカス・レディよりも、韓国の原題『殺してくれる人』(死ぬほどテクニックがいいと両方意味を兼ねている)のほうがしっくりくる内容。

筋書きだけだとかなり悲惨で重々しい内容なのに、懐かしさのあるラテン音楽や、演技演出もあいまってどこかコミカルで軽快な感じすらする。

見るのに心理的に勇気がいったが、自分的には後味も悪くなかった。ある意味ハッピーエンドでは。

貧困も老いも明日は我が身。

内容が18禁なので誰とでもいっしょに見れるものではないが、差しさわりがないならぜひ見てほしい作品。

バッカス・レディ 映画情報

公開年:2016年
監督:イ・ジェヨン
上映時間:110分
原題:죽여주는 여자(殺してくれる女)

バッカス・レディ キャスト

ユン・ヨジョン:ユン・ソヨン
ユン・ゲサン:ドトフン、義足のフィギュア作家
アン・アジュ:ティナ、トランスジェンダーの大家
チェ・ヒョンジュン:ミノ、フィリピンの混血少年
チョ・サンゴン:独居老人 
イェ・スジョン:ハッピー
ソ・ヒョヌ:婦人科医師