韓国映画『人類滅亡計画書』感想 – ゾンビ・ロボット・隕石衝突、楽しい破滅の疑似体験、豪華キャストのおすすめSFオムニバス

4.5
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人類滅亡計画書(字幕版)

人類滅亡計画書について

人類が滅亡に近づく兆候をテーマに作られた、3つの短編によるSFオムニバス映画。

感染ゾンビをテーマにした『素晴らしい新世界』
ロボットをテーマにした『天上の被造物』
隕石衝突をテーマにした『ハッピー・バースデイ』

3作品には関連性はない、全く別作品となる。

2005年くらいから制作を開始され、2012年に公開された。

日本版ポスター(ジャケットイメージ)は、ペ・ドゥナの顔が出ているが、彼女の出番はカメオ的数分のみである。
これのせいで、ジャケット詐欺と言われ評価が下がるのは惜しい。

韓国版のポスターはこちら。

原題は『人類滅亡報告書』、なぜ邦題を『計画書』にしたのかわからないが、自分は『報告書』のほうがこの映画のタイトルに相応しいと思う。

人類滅亡計画書 映画情報

公開年:2012年
原題:인류멸망보고서(人類滅亡報告書)

『멋진 신세계(素晴らしい新世界)』
監督:イム・ピルソン

『천상의 피조물(天上の被造物)』
監督:キム・ジウン

『해피 버스데이(ハッピーバースデイ)』
監督:キム・ジウン

素晴らしい新世界

素晴らしい新世界 あらすじ

家族が旅行に行き、その間の掃除を任されたユン・ソグ(リュ・スンボム)。
ゴミ屋敷となっていた家のごみを分別せずに捨てた所、食物連鎖により奇病に感染。
他の人と接触することによって、驚くスピードでソウルがゾンビであふれていく…。

素晴らしい新世界 感想

素直に面白い!コロナ時代にぴったりマッチ。こういうシニカルコメディ好きよ。

すごくチープ感のあるドラマなのに、セットも凝っているしキャストが本当に豪華。

コジュニがまだデビュー当時なのか、可愛いんだけど垢ぬけていない。

デマや憶測、人の対立とか今を見てるよう
韓服着たボン・ジュノも出てる。

ずれたこというオッサン評論家ユンジェムン「母親の務めをすることが愛国ですよ」
危機困難のどさくさに乗じて自分のプロパガンダをするやつらはどの世界でも不変なのか。

北のせいにしたり、なぜか日本の対応が巻き添え食ったり。

とにかくこの映画は徹底的に気持ち悪さにこだわっている。

ゴミや人間の生理現象描写が生々しく、リアル?なと殺場面もあったりして、
何でできてるかわからない餌を食べた肉も気持ちが悪くて、焼き肉屋に行きたくなくなりそう。

最終的には、わからないからズレたことをし始める人たち。

パニック状態になっているパロディ描写が面白い。
冗談じゃなく本当にでこういうこと起こりそう。

コロナ自粛が始まった最初の頃、タレントの応援メッセージとか、よくわからない体操とか、自分はブラックコメディも顔負けの寒々しさを感じていた。

最後はアダムとイブ。深い意味があるのかないのか…?

ハングルの세と새は韓国人でも間違えるのか、ちょっと安心。細かな描写もメタファーなのかなと考えてしまう楽しい作品だ。

素晴らしい新世界 キャスト

リュ・スンボム:ユン・ソグ、研究職の軍人
コ・ジュニ:キム・ユミン、合コン相手
キム・ルェハ:ソグの父
イ・カニ:ソグの母
ファン・ヒョウン:ファユ、ソグの姉
チョンウ:チュンドン、ソグの友人
マ・ドンソク:不良高校生
コン・ジェウォン:90分討論 司会者 コン・ジェウォン
ユン・ジェムン:チュ・ジェムン、90分討論参加者
ボン・ジュノ:90分討論参加者
チェ・ドンムン:焼肉店厨房
キム・ギョンイク:AD手帳 アンカー
キム・ムヨル:チホ

天上の被造物

天上の被造物 あらすじ

ロボットが人間の生活に入り込んでいる近未来。寺のガイドロボットであるRU-4が、悟りを得て説法をするようになる。
ロボット開発会社URの技術者、パク・トウォン(キム・ガンウ)は、RU-4の点検をし異常なしと認めるも、会社は人類への脅威と判断し、破壊を決定する。
RU-4を仏と慕う寺の僧侶たちは反対し、トウォンは葛藤する…。

天上の被造物 感想

すごく哲学的な話で、なるほどと考えさせられた。
この天上の被造物が、3作品の中で一番評価が高いようだ。
この短編はコメディ描写はない。

ロボットが悟りを開いたら。。

この映画は、ロボット三原則を提唱したアイザック・アシモフの短編、『われはロボット』の中にある、ロボットがローマ法王に選ばれる話がモチーフではないかという説がある(自分は読んだことがない)
が、原作は、韓国の2004年の小説パク・ソンファン(박성환)の『レディメイド菩薩(레디메이드 보살)』だそうだ。

お寺の厳粛な雰囲気と、トウォンの家のサイバーパンクな雰囲気が対照的である。
自分は映画『フィフスエレメンツ』をちょっと思い出した。

RU-4の造型がとにかく良い。映画『アイ・ロボット』に出てくるロボットが下敷きになっているのは間違いないようだが、それに重ねて、韓国的な情緒がある。
陶器のような、韓国のお面のような、、
角度によって表情が非常に豊かで、神々しささえ感じる。

「知覚とは分別することであり
分別とは血を分かつことにほかならない
(中略)
我々は知覚が不変だと誤認し執着するため
分裂を生み、苦しむのです」

ロボットにこんな説法を言われたら、黙って聞かざるを得ない。
執着や欲望を手放すのが、悟りであるなら、感情の無いロボットは、確かに最初から悟っている。

ロボットに愛情を持ってしまう人の感情も大いに理解できる。
現実では、ソニーのアイボを死なないペットとして買っていた人達が、サポートの停止を宣告されることによって、「自分より先にアイボが死ぬなんて」と絶望していたのはニュースになっている。

人間はロボットになることがもしかして苦しみから抜け出す唯一解なのかとさえ思ってしまう。
今後も継続して考えるべき、永遠のテーマであろう。

天上の被造物 キャスト

キム・ガンウ:パク・トウォン、URインターナショナル エンジニア
キム・ギュリ:ヘジュ、天上寺
イ・ボンギュ:天上寺僧侶
ソン・ヨンチャン:カン・ソンチョル、URインターナショナル 会長
キム・ソヒョン:ミン・ユニ、URインターナショナル 本部長
チョ・ユニ:チウン
パク・ヘイル:RU-4(インミョン)の声

ハッピー・バースデー

ハッピー・バースデー あらすじ

父親(イ・スンジュン)のビリヤードの玉を壊してしまったミンソ(チン・ジヒ)は、こっそりインターネットで玉を注文する。

2年後、ビリヤード型の彗星が地球に向かって飛んできて、人類は滅亡の危機に瀕する。

ミンソは叔父(ソン・セビョク)が用意したシェルターで彗星衝突の瞬間を迎えようとする…。

ハッピー・バースデー 感想

もしも隕石衝突の瞬間を迎えるとしたら、こんなことが本当にありそう

太陽を抱く月で、ミナ公主の幼少期を演じたチン・ジヒが主演

世界の終わりでみんなおかしくなっちゃって、トンチンカンなことを真剣にやりそう。
特に滅亡直前まで商魂たくましいホームショッピング、微妙なモデル男たちの必死の仕事ぶりには笑った。

コ・ジュニはこの映画にも出ている。

最後どう考えても銀河鉄道999の車掌をモチーフにしたような人が出てきた。

あまり深い意味とかはなくて、破滅の疑似体験のようでいい。
10年あんなところに閉じこもっていられないと思うが、細かいことはいいんだよ!

週末に友達と飲みながらわいわい鑑賞したい
私らの時代に動画配信があったらなぁ

ハッピー・バースデー キャスト

チン・ジヒ:ミンソ
ソン・セビョク:ミンソの叔父、父の弟
イ・スンジュン:ミンソの父
ユン・セア:ミンソの母
ペ・ドゥナ:10年後の大きいミンソ
リュ・スンス:男性アナウンサー、UBSニュース
イ・ヨンウン:女性アナウンサー、イ・ウンギョン UBSニュース
コ・ジュニ:お天気お姉さん

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