ラブ・クリニック あらすじ
キル・ソンシル(カン・イェウォン)は泌尿器科医。男性器を診察するため、女性の医者は敬遠されており、医院は閑古鳥。さらには唐辛子アレルギーのせいで恋愛もことごとくうまくいかない。
一方、ソンシルの医院の隣に開業したイケメン産婦人科医、ワン・ソンギ(オ・ジホ)は膣の手術で大繁盛していたが、なぜか分娩を扱わなかった。
最悪の出会いをした二人だが、、、
ラブ・クリニック 感想
Hなラブコメに嫌悪感を感じる自分だが、これは不思議と面白かった!
消された女のカン・イェウォンが全く違うキャラに。声がハスキーで、通常韓国ドラマで女性がキンキン怒鳴ると耳が痛いのだが、この人の怒鳴り声は聞いてて何か心地いい。
オ・ジホは、チュノで魅力的な武将の役で記憶しているだけだが、これまた全然違うコミカルな役。濃い顔もあって阿部寛のようだ。
結婚できない男、に近いかもしれない。
余談だが、この映画だとソンギの産婦人科は繁盛していたが、自分の知っている限り産婦人科医はイケメンだと不利だ。というのも自分が知っている産婦人科医は避けられている、知る限り皆「あそこの先生はイケメンだから行きづらい」。他の医者から紹介受ける時も「イケメンの先生ですが良いですか?」と確認された。
ちなみに、その先生は草刈正雄に似ている。
ほぼ全編会話が下ネタなのだが、二人とも医者という立場からだろうか、あまりいやらしく感じないのだ。現実ではありえない会話だろうが、本人たちは大真面目なのである。
これはアカンぞ、という部分はきちんと劇中でイタイ目にあってお仕置きされている。
その日の雰囲気や、マイPSパートナーでは、女は性に奔放であるべき、のように描かれていて本当に気持ちが悪かった。
とくにその日の雰囲気は、保身的な女性が「こじらせ女子」などと(日本版ポスターでだが)言われているのが非常に受け入れがたかった。
当作品の主人公たちも、決して「お堅い」人間ではないが、社会通念上守るべき線は保っている。酔ったときは常識ない行動をしてしまったが・・これもちゃんと収拾している。
二人をかき回すキャラクターとして性に奔放な女、イニョンが出てくる。演じるハ・ジュヒはこの18禁映画で一人で体をはってがんばっていて、評価したい。
ものすごくきれいな体をしており、これも変ないやらしさがない。
そしてとっても見ていてイタイ。何か自分の昔を見ているようだ。彼女にも幸せになってほしい。
最初、この映画を見はじめたときは、特別有名俳優も出ていないし「今日の映画はB級か~たまにはハズレをひくのもありかな」と思ったが、なんのなんの。当たりだった。
らすとではちょっと感動、こんな映画に「じぃん」とさせられるとは思わなかった。
ラブコメがあまりハマらない自分は、だいたい最後は「勝手にしろ」と思うのだが、このカップルには本当に幸せになって欲しい。
エンドロールもとても良い!オ・ミンソクが出てくるセンス。有名映画のオマージュも。
エンディングの曲はカン・イェウォンが歌うチョ・ドクペ(조덕배)の『그대 내 맘에 들어오면(君が僕の心に入ってきたら)』多くの歌手にカバーされている超名曲。
大作ばかりが映画じゃない、こういう小さなくだらないテーマでも、丁寧にきっちり作っていて不満な部分がない。大満足してしまった。
内容が内容なだけに、万人におすすめしないし、シチュエーションを選ぶが、見れば楽しい気分になる。
ラブ・クリニック 映画情報
公開年:2015年
上映時間:101分
原題:연애의 맛(恋愛の味)
監督:キム・アロン
ラブ・クリニック キャスト
カン・イェウォン:キル・シンソル、泌尿器科医
オ・ジホ:ワン・ソンギ、産婦人科医
ハ・ジュヒ:メン・イニョン、フードコーディネイター
ホン・イジュ:アン・ゴンジュ、シンソルの看護師
チェ・リョン:カン・ヒョンミン、医師、シンソルと合コン
ノ・チマン:シン・ミンジュン、イニョンのセフr
カン・ジウォン:チュ・ウニ、キルの友だち
イ・ヒョジョン:シンソルの父
ホン・ヨジン:キルの母
キム・ミンギョ:カメラマン
ホン・ソクチョン:精神科医
オ・ミンソク:エンドロール