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韓国映画『血闘』感想 – 新しき世界、パク・フンジョン監督のデビュー作おすすめ

3.5
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血闘(字幕版)

血闘 あらすじ

17世紀、清と明の戦いに派兵された朝鮮軍。

戦闘に敗れて孤立した朝鮮軍のホンミョン(パク・ヒスン)とトヨン(チン・グ)は、惨敗した闘いから逃れて命からがら廃屋に逃れてきた。

また、戦闘中に逃走した兵卒のトゥス(コ・チャンソク)もその建物に隠れており、彼らは共に過ごすことになる。

やがて友人同士であるホンミョンとトヨンの心のうちが明らかとなっていき、3人の間に緊迫した空気が流れ始める。

血闘 感想

新しき世界VIP 修羅の獣たちTHE WITCH 魔女隻眼の虎ときて、この血闘で、パク・フンジョン監督作品を全部見れたことになる。

この映画がデビュー作ということもあってか、映画自体の評判はあまり良くないようだ。

隻眼の虎と同じような、雪の中での戦闘シーンはいかにも寒そうで、ロケは大変だったろうなと感じる。
ただ、ほとんどのシーンが、小屋(壊れた旅館)の中でのミニ劇場なので、お金はあまりかかっていない感じもする。
なんとなく羅生門ぽい感じもする。

3人を中心としたドラマなので、彼らの心の揺れが見どころ。
回想シーンも多く挿入されており、それほど退屈することもなかった。

パク・ヒスンとチン・グが顔が汚れていると見分けがつきづらかったかもしれない。
コ・チャンソクがコメディ要員というほどでもないが、画面を明るくしてくれる効果はあった。

背景となる時代は光海君の頃、王になった男の時代だ。
朝鮮半島北部の満州で行われていた闘いにおいて、当時の中国である明が光明君に援軍を要請しますが、光明君はこれを拒否、結果的に国を守ったと賞賛される行為になる。

しかし、実は明の機嫌を損ねないために、形だけの兵を送ったわけで、それがこの血闘の兵たちになる。
つまり最初から犬死にするのがわかっていたわけで、政治から切り離されすでに捨てられて居た者たちだった。

だが、今回の主人公である3人にも人生があり家族や友達、恋人がいた。捨てられた同類同士殺し合ってしまう。
上の人間たちは何一つダメージがないという、なんとも言えない空しい切ない話なのだ。

国に仕えても、弱い立場の人間は結局見捨てられる。
そうなったら、先に死んだほうが勝ちなのかとすら思ってしまうな。

血闘 映画情報

公開年:2011年
上映時間:111分
原題:혈투(血闘)
監督:パク・フンジョン

血闘 キャスト

パク・ヒスン:イ・ホンミョン、朝鮮軍左軍軍将
チン・グ:チャン・ドヨン、朝鮮軍部将
コ・チャンソク:トゥス、朝鮮軍
キム・ガプス:臣、大北派
チョン・ググァン:党首、大北派
チェ・イルファ:トヨンの父、チャン・スイン、小北派
チャン・ヒジン:ソヒョン、漢城府判尹の娘