皇帝のために あらすじ
野球選手の将来を嘱望されていた野球のファン(イ・ミンギ)は、八百長に加担して野球界を追放されてしまう。
ゴロツキのような生活をしていたときに、裏社会のボスであるサンハ(パク・ソンウン)に拾われ、ヤクザとしての才覚を現していく。
金と女への欲望をふくらませ、ファンは抗争に加わっていく。
皇帝のために 感想
Watchaの紹介文に『『アジョシ』『新しき世界』に続く韓国ノワールの強烈な傑作』とあった。
自分的には史上最高傑作『新しき世界』と、自分が韓国ノワールを知るきっかけとなった『アジョシ』
なかなか言えないぞ、大きく出たな、と。期待できそうだが、それにしては寡聞にして題名を聞いたことがない。
この映画で「皇帝」とは俺たちのパク・ソンウンのこと。
主演は『その怪物』などのイ・ミンギ。イケメンでありつつちょっと気持ち悪さが入っているいい顔をしている。
まあ、雰囲気は良さそうではあった。
出だしは『悪女』っぽいかな。悪女のほうが後の作品だから、この映画を先に見ていたら新鮮だったかもしれない。
紅一点マダムを演じたイ・テイムはとても美しく魅力的で、男はみんなメロメロになるだろうなと納得させる。
残念なのはベッドシーンのボカシがでかすぎる、こんなにぼかす必要があるのか?
画面の9割がボカシになってる状態もあり、正直萎える。
韓国ではボカシはなかったのか?なら仕方ないのだが、AVを見てるわけではないので、ぼかさなければならないようなベッドシーンは映像を損なうので好きではない。
ぼかさなくても済むような撮影をしてほしいものだ。
また、ベッドシーンが多すぎて、他にもっと写すべき話の展開があったのでは?とイライラした。
暴力とセ〇クスを綺麗な映像で写してればノワールだろ!という安直な感じがしてならなかった。
伏線も唐突で安易な感じ。オープニングのシーンが途中もう一回出てくるのだが、「そことつながるのか!」という気持ちに全然ならず、これさっき見た~としか思えなかった。
なんか豪華にした日本のVシネマといった感じ。
また釜山が舞台なのでちょいちょい釜山独特の単語がドヤとばかりに出てくるのだが、なんだかわざとらしく。。
釜山弁をあまり知らない自分でも不自然に思える俳優たちの釜山弁。
(自分は推しが釜山付近の出身のため、自分は使えないが聞きなれてはいる)
これネイティブが聞いたらどうなんだろうなと思う。
パク・ソンウンはいい味出していたが、新しき世界のジュングを超えることはなかった。
ファンに感情移入できなかったし、新世界やアジョシを超えるどころか、残念ながらあまり心に残る作品ではなかった。
ラストもモヒートでモルジブみたいな感じになってさわやかなのに、カタルシスがない・・・
韓国でも不振だったそうだ。俳優がもったいない。
皇帝のために 映画情報
公開年:2014年
上映時間:104分
監督:パク・サンジュン
原題:황제를 위하여(皇帝のために)
原作:WEB漫画『皇帝のために』キム・ソンドン
皇帝のために キャスト
イ・ミンギ:イ・ファン、元プロ野球選手
パク・ソンウン:チョン・サンハ、皇帝キャピタル 社長
イ・テイム:チャ・ヨンス、テンプテーションのマダム
キム・ジョング:ハンドゥク、 会長
イ・ジェウォン:キョンス、サンハの部下