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韓国映画『トンネル 闇に鎖された男』感想 – 韓国名物、自国の恥晒し映画、日本は他人事と笑えるか

4.0
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トンネル 闇に鎖された男(字幕版)

トンネル 闇に鎖(とざ)された男 あらすじ

自動車営業の仕事をするチョンス(ハ・ジョンウ)は、車で家へ帰る見道すがら、トンネルの崩落事故に巻き込まれてしまう。

携帯電話で連絡をとり、救助はすぐに要請できたが、救助活動が一向に進まない。

バッテリーや食料の残りを気にしながら、ひたすら救助を待ち続ける…。

トンネル 闇に鎖(とざ)された男 感想

トンネルの崩落と救出劇というワンシチュエーションを描いた作品。
最後まで行くのキム・ソンフン監督作品。

ハ・ジョンウ主演、ペ・ドゥナが奥さん役ということで、それだけで駄作ではないことは保証付き。

トンネルの崩落事故と言えば、日本の笹子トンネル崩落事故を思い出す。2012年だったんだ。
多くの犠牲者が出たが、一台のインプレッサは事故を駆け抜けて助かったというニュースも印象的だった。

この映画のトンネル崩落のシーン、車で駆け抜ける様子はそのことを思い出させた。
崩落したトンネルの内部の映像はリアル感があり、同時に絶望も覚えさせる。

この映画は、パニック救出ものというより、韓国の恥部をさらけだす社会批判的意味合いが強い。
韓国ダメ案件である。

トンネル内部に一人残された男、水も食料もわずか。
陰鬱で暗い映画になるかと思いきや、ちょっとコメディタッチになっっていて見進めやすい。

もう一人の生存者の存在も、
今まで韓国語に接していた中でもっともいらつく「チェソンハンデヨ~(すみませんが)」
重たくなりそうなところを、軽快に見せておいて、また地獄に突き落とす。

他の登場人物もなにげに豪華。
自分は特に偉い人を演じたキム・ヘスクの偽善、写真撮影などがツボだった。
大阪市長や小池百合子氏とかをほうふつとさせる、パフォーマンス。

救出の具体的な方法や、どうやって生き延びていったなどの細かいことはいろいろと省かれているが、
この映画はだんだん変化していく主人公周囲の心理に焦点を絞っているから、自分はこれでいいと思う。

救出に時間が掛かれば掛かる程、世論は無関心になり、そのうち命よりも経済が重視される。

この映画のレビューを見ていると、韓国はひどい、日本では国民を見捨てることはまずしないという意見を見るが、本当かな?

たとえばキャンプ場で居なくなった女の子とかの捜索はどうだろう?
心臓移植のために募金を募る赤ちゃんの両親に対して、ネット民が浴びせる言葉は?

ハイエナのようなマスコミはひどい、しかしマスコミの向こうには情報を欲する大衆が存在するのだ。

毎日のように出てくる政治や企業の汚職、手抜き工事など、日本は韓国のことを何も笑えない。
毎回思うが、まだ映画にできる韓国のようがより健全なのではないか。

事故の話なのですっかりすべてがハッピーエンドになるわけではないが、
最後すかっとして終われるので自分としてはこの映画はおすすめである。

トンネル 闇に鎖(とざ)された男 映画情報

公開年:2016年
上映時間:127分
原題:터널(トンネル)
監督:キム・ソンフン

トンネル 闇に鎖(とざ)された男 キャスト

ハ・ジョンウ:イ・ジョンス、キア自動車代理店 課長
ペ・ドゥナ:セヒョン、イ・ジョンスの妻
オ・ダルス:キム・テギョン、救助隊長
チョン・ソギョン:チェ班長
パク・ヒョックォン:政府官僚
シン・ジョングン:カン団長
ナム・ジヒョン:ミナ 
チョ・ヒョンチョル:隊員
ユ・スンモク:チョ・ヤンチョル記者
キム・ジョンス:ボーリング班幹部
イ・チョルミン:チャン・ウンジュン、ボーリング班長 
キム・ヘスク:長官
パク・チヌ:補佐官
イ・ハンソ:スジン、イ・ジョンスの娘
イェ・スジョン:チェ班長の母
ファン・ビョングク:ガソリンスタンド 社長
イム・ヒョンテ:ガソリンスタンドおじいさん
チェ・グィハ:第2トンネル 関係者
ペ・ユラム:119隊員
ソン・ビョンスク:セヒョンの母